自然分娩
近年では、長岡京市内だけでなく、京都市、向日市、乙訓郡、八幡市、大阪府からも、自然分娩をご希望されて多くの方がいらっしゃいます。さらに当院では、自然分娩を少しでも楽に迎えられるよう、妊娠中から、「適度な運動」「無理のない体重管理」「体から力を抜くこと」の3点の習慣づけをお勧めしております。安全な、そしてまた少しでも楽な自然分娩をご希望の方は、当院にご相談ください。
帝王切開手術について
当院では、日頃より自然分娩に取り組んでおりますが、安全なお産のために帝王切開手術となる場合があります。当院でのここ5年ほどの帝王切開率としましては、全体の14%となりますが、その原因としては骨盤位(逆子)や前回の出産が帝王切開である場合の予定帝王切開がほとんどです。
胎児仮死であったり、分娩停止となる場合の緊急帝王切開は14%のうち、わずかに2%です。この数字は2017年に日本産婦人科医会が調査した帝王切開率の19.4%に照らしても決して大きな数字ではありません。いずれにしても、帝王切開手術とはママとベビーの安全を考えた出産方法です。
立ち合い出産について
当院ではお父様の立ち合い出産をお勧めしています。
現在立ち合い出産については、お父様または、ご家族様に限るどなたか1名、または上のお子様も短期間ではありますが、立ち合いができるようになりました。帝王切開の場合であっても、お父様に立ち会っていただくことが可能です。
ただ、出血がどうしても苦手という方もいらっしゃいますので、ご夫婦でよく話し合っていただければと思います。
里帰り出産について
当院では、里帰り出産(帰省分娩)にも対応しております。
里帰り出産をご希望の方は、以下のタイミングでご来院いただき、検診・分娩予約をお願いしております。お母様と赤ちゃんが元気に出産を迎えられるよう、ご協力ください。ご不明点等ございましたら、お気軽にお問合せください。
妊娠経過に問題がなければ、妊娠32週からご来院いただき、分娩まで継続的に妊婦健診を受けていただきます。(前回の分娩が帝王切開だった方は、妊娠30週までにご来院ください。)
※分娩制限はしておりません。
※通院中の医院で何か指摘されたときには、当院にもご連絡ください。
自然分娩のよくある質問
自然分娩ということは、分娩中はただじっと痛みに耐えているしかないのでしょうか?
当院の自然分娩では、リラックスした身体と心、そして呼吸法やいきみの練習で分娩の痛みを最小限に抑え、少しでも自然な分娩を楽に行えるよう努めています。
「陣痛=痛い」というイメージがありますね。確かにそれは間違いではありませんが、陣痛の痛みは、胎児を外に出すための子宮やその周辺の筋肉痛や、子宮口・膣の広がりに伴うストレッチ痛です。怪我をしたときのような痛みとは種類が異なり、また分娩が終了すればすぐに消失します。
当院では、陣痛が開始してから、「息を吐く」ことを主体とした呼吸により、子宮口・膣をリラックスさせます。また、上体を起こすことで重力を利用し、自然ないきみで痛みを最小限に抑えながら出産できるようサポートいたします。
妊娠中から練習しておくことで、より安心して当日を迎えられます。
自然分娩の途中で異常が起きたときは、どうなりますか?
立ち会い出産は可能ですか?
はい、可能です。当院では、お父様が出産に立ち会われるようお勧めし、実際に多くの方が立ち会ってくださいます。特にお父様からは、出産に立ち会われたことで、より強く「父になったんだ」と実感できた、と喜びのお声をいただきます。
また当然のことながら、お父様の立ち会いは、お母様の大きな支えとなります。
ただ、出血がどうしても苦手という方もいらっしゃいますので、ご夫婦でよく話し合っていただければと思います。
計画分娩はしていますか?
当院では、原則的に自然分娩のみを行い、計画分娩は行っておりません。
陣痛促進剤を使うことはありますか?
前期破水や予定日の超過(42週以降)が起きた場合には、陣痛促進剤を使用することがあります。
前回が、帝王切開でした。今回は経膣分娩をしたいのですが、可能ですか?
当院では、「安全なお産」を最優先に考えておりますので、前回が帝王切開であった方は、今回も帝王切開をさせて頂くこととなります。
会陰切開をすることはありますか?
当院は、できるだけ会陰切開は行わないようにしております。ただし、特に初産婦の方で会陰の伸び・広がりが十分でないケース、赤ちゃんの頭の娩出が難しいケースなどでは、そのままでは赤ちゃんに多大なストレスがかかる恐れがあるため、会陰切開を行うことがあります。
局所麻酔の上で縫合します。縫合に使う糸は、吸収糸を使用するため、抜糸の必要がほとんどありません。
経産婦の方で会陰切開が必要となることは稀です。