中絶手術(人工妊娠中絶)について
中絶手術とは、正式には「人工妊娠中絶」と言います。
やむを得ない事情により妊娠継続が難しくなったときに、医療機関にて妊娠を中断する手術のことです。単に「中絶」と呼ばれることもあります。(厳密には中絶とは「胎児の死亡によって妊娠が終了した状態」であり、流産や死産も中絶に含まれます。)
日本では、母体保護法により、中絶手術が受けられる条件を以下のように定められています。
- 妊娠の継続又は分娩が身体的又は経済的理由により母体の健康を著しく害するおそれのあるもの
- 暴行若しくは脅迫によって又は抵抗若しくは拒絶することができない間に姦淫されて妊娠したもの
また、中絶手術を行う時期によってその呼び方や術式が異なり、妊娠11週6日目までに行われる「初期中絶手術」と妊娠12週以降に行われる「中期中絶手術」に分けられます。妊娠20週までにご来院の上、ご相談ください。
妊娠初期の中絶
妊娠の初期とされる妊娠11週6日目までに行われる中絶手術を「初期中絶手術」と呼びます。
吸引法や掻把法といった術式がありますが、当院では吸引法を採用しております。吸引器によって、胎児を吸引し、取り出します。
妊娠中期の中絶
妊娠の中期とされる妊娠12週目以降に行われる中絶手術を「中期中絶手術」と呼びます。
人工的に陣痛を促し、流産の形で胎児を取り出します。
初期中絶手術を比べて、母体への心身の負担、経済的負担が大きくなります。また、死産届の提出などの手続きも必要になります。
中絶手術を受けられる方へ
妊娠の徴候が現れている、市販の妊娠検査薬で陽性反応が出たといったときに、少しでも中絶手術をお考えの方は、近藤産婦人科医院にできるだけ早くご相談ください。
人工中絶手術を受けるのが遅れれば遅れるほど、母体への心身の負担、経済的負担は大きくなります。非常に大きな決断ですので、一人で抱え込むと、どうすればいいのか分からなくなり、何も決められないまま時間だけが過ぎていくことになりかねません。
パートナーやご家族に相談するのも良いでしょうし、迷っている段階で当院にご相談いただいても構いません。出産や中絶について、中絶することのリスク、また今後はいつまでに何をしなければならないのか、誰の同意書が必要になるのかなど、お一人お一人に丁寧にお伝えします。